お知らせ

  • 2019年2月8日
  • 労働災害事例と安全対策(7)

以下は、実際にあった労働災害の事例です。
※引用:厚生労働省「職場のあんぜんサイト」労働災害事例

測量作業中、後退してきた不整地運搬車にひかれて死亡

労働災害の発生状況

この災害は、圃(ほ)場整備工事において、測量作業を行っているときに発生したものである。

災害発生当日、現場には元請及び下請の作業者14名が集まり、午前8時から元請の現場責任者Aから作業内容について口頭で指示があった後、それぞれ担当に分かれ、測量、石拾い、基盤ならし、土砂の移動等の作業を開始した。

作業を開始した直後、Aは測量作業に必要な資材が不足していることに気づき、これを補充するため現場を離れた。そのとき、Aは、作業者Bに土砂の移動作業の準備を行うよう指示した。

Aから指示を受けたBは、当日は雨が降っていたので土砂の運搬はダンプトラックではなく不整地運搬車を使用した方が効率的に行えると考え、前日の作業で使用した不整地運搬車を隣の工区から後退(バック)で運転して現場工区まで進入させた。

このとき、石拾いをしていた作業者Cが大きな声をあげ、B自身も不整地運搬車が何かに乗り上げたように感じたので、不整地運搬車を停止し、状況を確認したところ、作業者Dが倒れ、不整地運搬車にひかれていた。Dは直ちに救出され、病院に搬送されたが、死亡した。

この工事現場では、不整地運搬車を方向転換するスペースがあったにもかかわらず、Bは、方向転換することをめんどうに思い後退で運転した。

また、Bは、不整地運搬車の運転業務の資格を持っておらず、不整地運搬車の鍵は現場事務所の壁にかけられており、誰でも自由に取ることができた。

この現場では、元請及び下請の作業者に対する安全衛生教育が十分には実施されておらず、工事の作業手順や作業方法を盛り込んだ作業計画書の内容は作業者に周知せず工事に着手していた。そのため、作業に必要な指示は、すべてAが現場で口頭で行っていた。

原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
  • 1.無資格者による不整地運搬車の運転を防止するような管理がされていなかったこと
    不整地運搬車の鍵が誰でも自由に取れるようになっており、その管理が適切に行われていなかった。また、関係作業者に不整地運搬車の無資格運転の禁止が徹底されていなかった。
  • 2.不整地運搬車の運転者が、後方確認を十分に行うことなく後退で運転したこと
    運転者が、現場の作業者の位置を確認しないまま、方向転換をめんどうに思い後退で現場に侵入した。
  • 3.作業者に対し安全衛生教育を十分行わず、また、作業計画書の内容を作業者に周知しないまま工事に着手したこと

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